世界で今この瞬間が一番新しい。
人それぞれ人生の目的があって、やること成すことのすべてが異なる。
それぞれにスケジュールがあって、それぞれの道を進んでいく。
このように人がそれぞれ別々の時間で生きているのが世界なわけだが、孤独というものはこの「時間」を誰とも共有していない状況をいうのではないか。
ふたりそれぞれの時間を生きているが、例えば一緒にご飯を食べている間はふたりで時間を共有しているわけだ。この時には孤独感が募ることはない。
孤独感というのは、自分の時間の中に誰もいないことを感じているのであって、であれば誰かと時間を共有していることを意識すればいい。
この世の理として、今この瞬間は世界で一番新しい。
エレベーターのように、時間の経過とともに位置は上昇し続けるのだが、横にはずっと同じ人が立っている。
そう、一度自分の時間から抜けて、世界の時間に意識を合わせてみると、実は自分が世界と時間をともにしていることに気付ける。
自分の時間に戻ってしまえば、その中にいる人を探さなければいけなくなる。でも、世界の時間は全員が共有していて、いつも今この瞬間が一番新しいのである。
具体的な例を挙げると、例えば自分の時間の中で一週間後の締め切りがあったとする。僕たちはその自分の時間を世界の時間だといつの間にか思い込みを始めるわけだが、実際は世界は今この瞬間までしか存在していないわけで、一週間後に世界があるかなんて分からないわけである。
要はあくまで自分の時間と世界の時間が併存していることに自覚を持とうぜ、ということなのかもしれない。
自分の時間で孤独感が募ったら、実世界の時間に意識を戻してみるべきだ。
延長を続ける世界時の末端で70億人が手を繋いでいる。
そんな時間のイメージを持っていたい。
Written by Shun Muraki. Thank you.