2022.05.27

エッセイ

「『理想的な将来を追求する理想的な今の自分』を実現する方策についての試論」

「理想的な将来の自分」から逆算して定まる「理想的な今の自分」の一部が「実感(根源的な本能の欲求を含む)」として恒久的に作用し、この外的な動機付けが、実感を伴い難い「理想的な将来の自分」への自覚を促し、ここで初めて「理想的な今の自分」の全部(理想的な将来を追求する理想的な今の自分)の体現は目指される。
多くの人はここでいう「理想的な将来の自分」を映画やUGCを通じて発見しようとするが、これは「コンディションの悪化(多くの場合「理想的な今の自分」との逆行。集中力の散漫、睡魔・頭痛の誘発、娯楽への陶酔)」を引き起こし、「理想的な今の自分」への回帰を阻むため、結果としていつまで経っても「理想的な今の自分」の全部を実現できないまま時間ばかりを食いつくしてしまう。また、「理想的な将来の自分」を意識し過ぎると、現実とのギャップを感じ兼ねず、意識はますます「今」から遠のいてしまう。
ここでの最も適当な方策を明示するなら、それはきっと今この瞬間の「実感」に忠実になること、換言すれば「”『理想的な今の自分』の一部”の目的化」だと考える。例えば、大きな夢を抱いている人が実感として「日々を可能な限りの努力で満たしていたい」と思うのであれば「努力を目的化」してしまうことが、結果的に最も「大きな夢」の実現に寄与するのではないか、ということである。
また、この目的化の際には「『理想的な今の自分』の全部を体現できる」ことの他に得られるアウトカム(副産物)を模索し意識することが重要である。例えば、先述のケースでは「努力できている」という喜びと「努力することは大変である」という萎縮が拮抗してしまうため、淡々と「理想的な今の自分」の全部を体現することが困難である。そこで、努力する「行為」やその「内容」自体に純真な憧憬を抱くことは、ネガティブな感情を掻き消し「努力」の起爆剤となる。なぜなら、努力をすることがその憧れを実現することになる(副産物の獲得)ためだ。例えば「リサーチを重ねて新たな知見を論文にまとめる」というデータサイエンティストや学者の仕事に魅力を感じるなら、新規事業を立ち上げるに際して資料を作成する必要があるが手に付かない場合に「事業の立ち上げ」をモチベーションとするのではなく、「事業の必要性について社会性を意識してレポートを書こう」と姿勢を変えれば、地道で大変な努力は、学者ライクな営みに興じることへ置き換わる。
以上を踏まえ、「理想的な今の自分」の全部を体現するためには、実感に基いて「理想的な今の自分」の一部を目的化し、そこに「『理想的な今の自分』の全部の体現」以外のアウトカムを見出してモチベーションとすることが、ひとつの有力な方策だと考えられる。

村木 瞬Shun Muraki
Web Designer

Neutral between linear and non-linear.

デジタルメディアのフォーマット
「Linear Native」について研究。

テーマは”リニアとノンリニアのニュートラル”